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はじめに
コルドンブルーは、薄く叩いた肉でハムとチーズを包み、衣をつけて揚げ焼きにした料理で、フランスやスイスをはじめ、ヨーロッパで広く親しまれています。外側はカリッと香ばしく、中からはとろりとしたチーズが溢れ出す、一度食べたら忘れられない魅力を持つ料理です。
この料理の名前は、フランス語で「青いリボン」を意味します。中世フランスの騎士団の勲章や「優れた料理人」を指す言葉に由来するという、由緒正しい名称なのです。
初めてコルドンブルーを食べたとき、ナイフを入れた瞬間にチーズがとろりと溢れ出す姿に、思わず「おおっ」と声を上げてしまいました。見た目はシンプルなカツレツなのに、中にぎっしり詰まった具材が口いっぱいに広がる満足感は、他の料理では味わえない特別なものがありますね。
肉で包む贅沢な一皿
コルドンブルーは、肉を薄く叩き、ハムまたはプロシュートとスイスチーズなどのチーズを包み、油で揚げるか焼いた、肉のカツレツです。ヨーロッパで広く親しまれる主菜として知られ、その豪華な見た目と豊かな味わいで、特別な食卓によく登場します。
基本的には、子牛肉、豚肉、鶏肉など様々な種類の肉で作ることができます。肉を薄く叩いて広げ、中にハムとチーズを挟んで巻き込み、小麦粉・卵・パン粉の衣をつけて調理するのが一般的です。
騎士団の勲章から料理の名前へ
コルドンブルーという名称は、フランス語で「青いリボン」を意味します。この言葉の起源は、中世フランスの騎士団にまで遡ると言われています。
アンリ3世が創設した「聖霊騎士団」の最高勲章には、青いリボンが使われていました。この勲章は最高位の騎士にのみ授けられる栄誉であり、次第に「コルドンブルー」は「最高位」「優れた」という意味を持つようになったのです。
料理の世界では、この名称が「優れた料理人」を指す言葉として使われるようになりました。また、1895年に創設されたフランスの名門料理学校「ル・コルドン・ブルー」の名称の由来にもなっています。
料理としてのコルドンブルーは、1940年頃にスイスで誕生したとされています。フランス料理の伝統とスイスのチーズ文化が融合して生まれた、比較的新しい料理なのですね。
カリッとジューシー、二つの食感のハーモニー
コルドンブルーの最大の特徴は、外側のカリッとした食感と、中のジューシーでとろりとした食感のコントラストです。衣は黄金色に揚がり、サクサクとした音を立てて口の中で崩れます。その奥から、肉の旨味、ハムの塩気、そしてとろけたチーズの濃厚な味わいが一気に広がります。
この料理の魅力は、シンプルな材料ながら技術次第で大きく味わいが変わる点にもあります。肉の叩き方、具材の巻き方、揚げ温度の管理——すべてが絶妙なバランスで組み合わさって、初めて完璧なコルドンブルーが完成するのです。
世界で愛される様々なコルドンブルー
コルドンブルーは、地域や家庭によって様々なアレンジが楽しめる料理です。基本的な作り方は同じでも、使う肉やチーズの種類、調理方法に違いが見られます。
肉の種類による違い
- 子牛肉:伝統的で最も一般的。きめ細かい肉質と上品な味わいが特徴
- 豚肉:日本やドイツで人気。脂身の甘みがチーズと相性抜群
- 鶏肉:ヘルシーで淡白な味わい。家庭料理として親しまれる
チーズも、スイスチーズ、グリュイエール、エメンタールなど、地域によって好みが分かれます。ハムの代わりにプロシュートを使えば、より塩気が効いた大人の味わいに。
揚げるだけでなく、オーブンで焼くヘルシーなバージョンや、フライパンで揚げ焼きにする方法も広がっています。カロリーを気にする方でも楽しめるよう、現代の食生活に合わせた進化を遂げているのですね。
基本の材料とその役割
コルドンブルーの材料はシンプルですが、それぞれが重要な役割を担っています。
主な材料
- 肉(子牛肉、豚肉、鶏肉など):ベースとなる部分。薄く叩いて広げることで、具材を包みやすくします
- ハムまたはプロシュート:塩気が肉の旨味を引き立て、チーズとの相性も抜群
- チーズ(スイスチーズ、グリュイエールなど):とろりとした食感と濃厚な味わいの要
- 小麦粉・卵・パン粉:衣の材料。肉の旨味を閉じ込め、カリッとした食感を生み出す
肉は、ロースやヒレなどの柔らかい部位を選ぶのがポイントです。厚みのある部分を薄く叩くことで、火の通りが均一になり、食べやすくなります。
チーズは、加熱するとよく溶けるタイプを選びましょう。スイスチーズやグリュイエールは、コルドンブルーに最適なチーズとして知られています。
失敗しない調理のコツ
コルドンブルーを美味しく作るには、いくつかのポイントがあります。特に、中のチーズが溶け出さないようにする技術が重要です。
チーズ漏れを防ぐコツ
- 肉の端をしっかりと叩いて薄くし、内側に折り込む
- 衣を丁寧につけ、隙間を作らない
- 揚げ温度は中温(170〜180℃)をキープする
肉で具材を包む際は、端をしっかりと内側に折り込み、爪楊枝などで留めると安心です。衣をつける前に、小麦粉を薄くまぶしてから卵、パン粉の順につけると、衣が剥がれにくくなります。
揚げ焼きにする場合は、フライパンに1cm程度の油を入れ、中火でじっくりと焼くのがおすすめ。表面がきつね色になったら裏返し、反対側も同様に焼き上げます。
オーブンで作る場合は、200℃に予熱したオーブンで20〜25分ほど焼きます。油で揚げない分ヘルシーですが、衣のサクサク感は少し控えめになります。お好みで選んでみてくださいね。
まとめ
コルドンブルーは、シンプルな材料ながら技術と工夫が詰まった、ヨーロッパの食文化の魅力を凝縮したような料理です。
コルドンブルーは、薄く叩いた肉でハムとチーズを包み、衣をつけて揚げ焼きにした料理です。外はカリッと、中はとろりとした食感のコントラストが最大の特徴。名称は中世フランスの騎士団の勲章に由来し、「優れた料理人」を指す言葉としても使われています。1940年頃にスイスで誕生したとされ、フランス料理の伝統とスイスのチーズ文化が融合して生まれました。
子牛肉、豚肉、鶏肉など、好みの肉で作れるのも魅力の一つ。チーズ漏れを防ぐ包み方や、適切な揚げ温度の管理など、いくつかのコツを押さえれば、家庭でも本格的な味わいを楽しめます。
特別な日のおもてなし料理として、あるいは週末の家族団らんの食卓に。ぜひ、あなたもコルドンブルーの魅力を味わってみてくださいね。