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ハラミとは?焼肉でも人気の部位の正体と魅力を解説

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はじめに

焼肉店のメニューを開いたとき、必ずと言っていいほど目にする「ハラミ」。赤身肉のような見た目でありながら、口に入れるとジューシーな旨味が広がるこの部位は、多くの人々を魅了してきました。カルビよりもあっさりとしていて、かといって赤身のような硬さがない。この絶妙なバランスこそが、ハラミが長年愛され続けている理由なのです。

牛ハラミは、牛の横隔膜の筋肉から取られる部位で、一頭からわずかしか取れない希少な存在です。見た目は赤身肉に近く、脂身が控えめに見えますが、実際には適度な脂がのっており、噛むほどに肉の旨味が感じられるのが特徴。焼肉文化が深く根付く日本において、ハラミは欠かせない存在となっています。

横隔膜が生み出す絶妙な味わい

牛ハラミとは、牛の横隔膜の筋肉を指す部位です。横隔膜とは、胸腔と腹腔を隔てる筋肉のことで、呼吸運動において重要な役割を果たしています。この筋肉が、実は非常に美味しい肉となるのです。

ハラミの最大の特徴は、その見た目と味わいのギャップにあります。一見すると赤身肉のように見えますが、実際にはほどよく脂がのっています。この脂が、肉の旨味を閉じ込め、ジューシーな食感を生み出しているのです。カルビなどと比較すると脂が控えめで、あっさりとした味わいながらも、肉本来の濃厚な風味が楽しめます。

また、ハラミはホルモン(内臓肉)に分類される部位です。そのため、一般的な赤身肉とは異なる独特の食感と風味を持っています。弾力性に富んでおり、噛みしめるたびに肉の旨味が口いっぱいに広がるのです。この食感の良さが、ハラミを特別な存在にしていると言えるでしょう。

大阪発祥の焼肉文化を代表する部位

ハラミという名称が、日本の焼肉文化の中で確立されたのは、昭和25年創業の大阪の老舗焼肉店「松屋」がきっかけだとされています。この店が、初めて「ハラミ」という名前でお客さんの前に提供したのが始まり。それ以来、ハラミは日本の焼肉店で欠かせない人気部位となりました。

「ハラミ」という言葉そのものが、日本の焼肉文化を代表するブランドになったと言っても過言ではありません。それは、日本人が味と向き合ってきた歴史の証でもあります。生命を味わうという日本の食文化において、内臓肉を美味しく食べる技術や知恵が詰まっているのです。

戦後、まだ食肉文化が広く定着していない時代から、焼肉店は試行錯誤を重ねてきました。その中で、ハラミという部位の魅力を発見し、多くの人に届けてきたのです。現在では、全国各地の焼肉店でハラミが提供され、多くの人に愛されています。

赤身のような見た目、カルビのような旨味

ハラミの魅力は、なんと言ってもそのバランスの良さにあります。赤身肉のような見た目をしながら、カルビのようなジューシーさを兼ね備えている。この二つの要素が絶妙に調和しているのです。

肉質は柔らかく、弾力があります。噛むと、肉の繊維がほぐれ、旨味が口の中に広がります。脂っこさが苦手な方でも、ハラミなら美味しく召し上がっていただけるでしょう。かといって、味が薄いわけではありません。肉本来の濃厚な風味がしっかりと感じられるのです。

また、ハラミは一頭の牛からわずかしか取れない希少部位でもあります。この希少性も、ハラミの価値を高めている要因の一つ。

焼肉店でハラミを注文すると、タレが付いてくることが一般的です。伝統的な醤油ベースのタレは、ハラミの濃厚な味わいを引き立てます。醤油、みりん、酒、にんにくなどをベースにしたタレは、コクと甘みが特徴。肉の旨味を逃さず、さらに美味しさを引き出してくれるのです。

世界で愛されるスカートステーキ

ハラミは、日本だけでなく世界中で親しまれている部位です。アメリカ合衆国では「スカートステーキ(Skirt Steak)」と呼ばれ、ステーキやバーベキューで人気があります。

スカートステーキは、牛の横隔膜から取られる長く薄い肉です。豊かな風味と弾力のある食感で知られており、アメリカンスタイルのステーキとして親しまれてきました。また、「ルーマニアンテンダーロイン(Romanian tenderloin)」「アラチェラ(Arrachera)」など、地域によって様々な名称で呼ばれています。

アルゼンチンでも、スカートステーキは伝統的な料理に使われています。豊かな風味と調理のしやすさから、グリル料理の定番として愛されているのです。このように、ハラミは国や文化を超えて、多くの人々に楽しまれている部位なのですね。

日本では焼肉が主流ですが、海外ではステーキや炒め物として調理されることが多いのも興味深い点です。同じ部位でも、文化によって全く異なる楽しみ方ができる。これこそが、食文化の面白さではないでしょうか。

タレとの相性が抜群の焼肉の主役

ハラミを美味しく食べるためには、適切な調理法とタレ選びが重要です。

醤油ベースのタレは、最も一般的で、ハラミの旨味を引き立てます。醤油、みりん、酒、にんにくをベースにしており、コクと甘みが特徴です。味噌ダレは、味噌、砂糖、ごま油、生姜などを組み合わせた、風味深いタレ。ご飯との相性が抜群です。塩ダレは、シンプルに塩とレモンで味付けするスタイル。肉本来の味を楽しみたい方におすすめです。

焼き加減のポイントは、中火で表面に焼き色を付け、中はジューシーに仕上げること。焼きすぎると硬くなってしまうため、表面がこんがりと色づいたら食べごろです。タレにつけて焼く場合は、タレが焦げないよう注意が必要です。

ハラミは筋が走っているため、焼く前に筋を切っておくと、より柔らかく仕上がります。また、焼き上がったら少し休ませてから切ると、肉汁が逃げずにジューシーさを保てます。これらのテクニックを知っていると、家庭でも焼肉店のような味わいを楽しめるでしょう。

まとめ

ハラミは、日本の焼肉文化を代表する部位として、長く愛され続けてきました。横隔膜の筋肉からなるこの希少な部位は、赤身のような見た目と適度な脂のバランスが絶妙。カルビよりもあっさりとしながらも、肉本来の濃厚な旨味が楽しめます。

大阪の老舗焼肉店が「ハラミ」として提供し始めたこの部位は、今や日本全国の焼肉店で親しまれています。海外では「スカートステーキ」として、ステーキやバーベキューで楽しまれているのも興味深いですね。醤油ベースのタレや味噌ダレ、塩ダレなど、様々な味わい方があるのも魅力です。

次回焼肉店を訪れた際は、ぜひハラミに注目してみてください。その絶妙な食感と旨味のバランスに、新たな発見があるはずです。

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