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準備と段取りがお菓子作り上手の近道。エアー作業でイメトレを

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ネコノメ|Chat LuuME(シャルーメ)

シェフレピ初の菓子コース「手作りチョコレート菓子ではじめるお菓子作りの基本」でレシピを監修してくれたネコノメさんは、菓子作りの動画を中心に投稿するYouTubeチャンネル「NekonoME Cafe【ネコノメカフェ】」を主宰し、登録者は2022年7月現在、23万人を超えます。

自身の菓子ECブランド「Chat LuuME(シャルーメ)」も展開しており、すでにネコノメさんが監修した菓子をファンに届けています。動画コンテンツも人気で、作った菓子をたくさんの人に届けられているなかで、あえて食材を届けてお菓子作りを再現するシェフレピに講師としてレッスンを提供・監修しようと考えたのか。さらには、「菓子作り上手になるには」というテーマにも答えてもらいながら、パティシエを目指すきっかけや将来についても話してもらいました。

チョコレート(ショコラ)の溶かし方から、ガナッシュの作り方、テンパリングのとり方といった基本のテクニックを、クッキーやマカロンなどを作りながら学ぶ。
レッスン 01で作る「サブレ・ショコラ・ノワゼット」には、ラッピングキットとしてシャルーメのステッカーがついてくる。

エンタメ性重視でカットしていたシーンもシェフレピなら見てもらえる

「YouTubeでは、菓子作りの動画を投稿していますが、パティスリーに興味をもってもらったり、お菓子を取り寄せしてみようという気になったり、単純に動画としておもしろく観てもらうことも目的です、『動画を観ながら僕たちの菓子を再現してもらう』ということだけを意識して動画を制作しているわけではないんです」というネコノメさんは、YouTubeの動画ではエンターテインメントとしてお菓子作りを見ること自体を楽しんでもらうことを意識しているといいます。

そのため動画では、微妙に状態変化する素材の様子といった、菓子作りをするうえで重要な残しておきたいシーンも、「これは長すぎて飽きてしまうかも」とカットすることも多くあったそうです。しかし、シェフレピなら、そんな“泣く泣く”削ったシーンもすべて収録できるため、「僕たちのお菓子を再現したいという人たちが待ち望んでいたものになる」と感じ、シェフレピに出演を決めたといいます。

さらに、お菓子作りに初めて挑戦するには、特殊な材料を揃える必要があり、ハードルの高さがあるところも、使う分量分の材料が届くシェフレピなら、お菓子作りをスタートするのにぴったりなサービスだともいいます。

「今回でいえば転化糖などは、近くに製菓用品店があれば別ですが、一般では手に入りにくい材料です。さらに少量しか使わないので、作り終わっても余ってしまうんです。その点、シェフレピさんは、珍しい材料や少量しか使わないものであっても使う分だけ届くので素晴らしいですよね。自分が思い描くレシピで作ってもらいやすいと思います」

以前から「シェフレピにいつかレシピを提供してみたい」と思っていたなかでの依頼に「とてもうれしかった」と、ネコノメさんはいいます。

使用する食材が分量分だけ届くので、すぐに菓子作りを始めることができる。
レッスン04で作る「ムース・ショコラ」では、ホールケーキの型になる直径15㎝、高さ4.5cmのセルクルも食材と一緒に送られてくる。
レッスン04の「ムース・ショコラ」。それまでの3回のレッスンで学んだものを組み合わせてアントルメ(ホールケーキ)を作る。

菓子作りは、決められた通りにやることができるかが大事

菓子作りが上手になるには「準備と段取り」だとネコノメさんはいいます。材料の正確な計量や、使う道具を事前に準備しておくことで、菓子作りは上手にできるといいます。実際にレッスン動画でも、作業の前にオーブンの予熱をしておくように注意喚起をするなど、準備の大切さを教えてくれています。

「料理とは違って、途中で味見をして微調整をすることがないお菓子作りは、レシピ通りに決められたことをきちんと再現すれば、誰でも上手に作れます。だけど、この『きちんと再現』というのが難しい。慌ててしまって温度が冷めてしまったり、順序が逆になってしまったりするんです。シェフレピは、ほぼ計量が済んで届くので、事前の計量はクリアできてますよね。きちんと再現するためには、これからする作業をイメージすることが重要です。一つひとつの作業の前に、これから使う鉄板があるか、絞り袋があるか、口金があるかをチェックしていく。さらに、次の行程をイメージトレーニングをしたり、実際にエアーで動作をしてみたりすることが大事なんです」

ちなみに、普段は自分が食べるために菓子作りをすることはあまりないとネコノメさんはいいます。しかし、作ること自体は好きで、「作ったものを誰かに食べてもらいたいという思いは、けっこう強いと思います」とも。もちろん試作の段階では自分で作った菓子を食べるといいますが、それはあくまでおいしく食べてもらうためのこと。逆に試作した菓子は、ある程度完成に近づくまではスタッフなど周りの人に食べてもらうことはほとんどないといいます。

「自分の作ったものなら、試作よりももっとおいしい状態で食べてもらいたいと思うんです。あと『ああ、こんなもんか』と思われたくないのと、自分に対してもっとできるという自信のようなものもあると思います。自分には、ひねくれたところがあるんです(笑)」

「一緒に動画を真似して作りたいという人は、混ぜるシーンなどを飛ばさないで欲しいと思っていると思います。シェフレピは、そういう人に向けて作れるのはすごくいいと思いました」とネコノメさん。
学生の頃から何度も作っていたというマカロンは、ネコノメさんの好きな菓子のひとつ。レッスン03で「マカロン・ショコラ」を作る。マカロンの作り方は、YouTubeでも動画を公開している(https://www.youtube.com/watch?v=33aUDI-MCV4)。

悪そうな金髪の先輩たちが作ってきたタルトに衝撃を受けた

親近感のある九州訛りの語り口と、合間に挟みこむちょっと抜けたギャグがおもしろいだけでなく、なぜこの作業を行うのか、なぜ今この材料を加えるのか、一つひとつのレシピの意味を論理的に解説するのがネコノメさんのYouTubeチャンネルの魅力のひとつではないでしょうか。そして、シェフレピでもその論理的な解説は健在です。

ネコノメさんに学生時代のことを聞くと、物理の授業が好きだったそう。論理的な思考を好むからこそ、分量や作業を正確に行い“理系”な職業ともいわれるパティシエの仕事に憧れた理由なのかと聞くと、意外にも高校の同級生がパティシエになるために専門学校に行くというのを聞き、「それなら俺もいく」と決めたといいます。

「高校時代は、すごくお菓子作りが好きだったというわけではなかったんですよ(笑)。だけど専門学校に入ってすぐの新入生歓迎会で、金髪でちょっと悪そうな先輩たちがいたんですが、なんとその先輩がタルトを作ってきたんですよ。そのギャップがすごく衝撃的で『かっこいい』と思ったんです。もちろん味もおいしかった。それからは、人が変わったようにお菓子作りに熱中していました。マカロンやムースケーキは専門学校時代に何度も作っていましたね」

以前から勉強自体は得意で、専門学校でもテストの点数はよく、実技でもマイナスもなし。もともと自信家だったこともあってネコノメさんは、「卒業後、日本で一番のパティシエになるために、日本で一番すごい職場はどこですか?」と先生に聞き、2015年、東京の外資系ホテルのペストリー(製菓)部門に入社することになりました。

「もともと上京して25歳で自分の店を出すと決めていた僕にとって、もちろんホテルでの仕事で学べることもありましたが、決まったことを日々やっているだけでは、経験が足りないと感じてしまったんです。そこでホテルは数年で退職して、独学で菓子作りを続けながら、経営やマーケティングについて学びました」

ホテル時代には、会社組織にある独特な人間関係や、パティシエの給料の安さ、さらに人件費を削ることで成り立っているビジネスモデルについても強く疑問を感じたといいます。この時の経験が、後にネコノメさんが起業する際のモチベーションになったともいいます。

レッスン02で作る「ボンボン・ショコラ」は、成形したガナッシュに、テンパリングしたチョコレートでコーティングする「トランペ」の作業を学ぶ。
「ボンボン・ショコラ」では付属の転写シートで、表面に文様を移すことも体験できる。作っただけでなく、ラッピングして渡すこともお菓子作りの楽しみだ。
レッスン02で作る「ボンボン・ショコラ」。

動画を見てパティシエを目指そうという人たちに対する責任

出店準備を続けるなかでネコノメさんは、2018年末にYoutubeチャンネルを開設し、翌年から菓子作りの動画の投稿を開始します。しかし、2020年初めに新型コロナウイルスの世界的なパンデミックの影響で、目標だった25歳でのリアル店舗の出店が難しくなると、本格的に動画クリエイターとしての活動に力を入れはじめます。

「いろいろな方に観ていただいて、同じようにお菓子を作ってくださったり、動画をみてシャルーメのお菓子を買ってくださったり、パティスリー自体に興味が生まれてお菓子屋さん巡りをはじめられたり。『観ているだけで元気がでる!』といっていただけることもあって、誰かのためになっているというのは、自己肯定感があがって、やっていて良かったと思います。一方で、身が引き締まる思いだったのが、動画を観てパティシエになりたいと専門学校に行くことにしたという人がいたことです」

そこには、うれしさとともに「責任」があるとネコノメさん。専門学校に入った人が卒業して、製菓業界に入ってくるのは、2年から3年後です。その時に、ホテル時代にネコノメさん自身が感じた業界のネガティブな体験をさせてはいけないと強く思うようになったといいます。

「業界を変えるというのはおこがましいですが、まずはパティスリーの仕事は大変なことがたくさんあることを理解してもらうことが大事だと思っています。お菓子の製品に対する理解が深まれば、パティスリーに対する見方や味の感じ方がかわると思うんです。今回のシェフレピさんで作れる『ボンボンショコラ』も作ってみたら、チョコレート屋さんで見つけたら『あ、ネコノメさんが作っていたやつだ!』と思って買ってもらえたら、一粒ひと粒がありがたく感じてもらえるのではないでしょうか。人件費を削って安くする必要もなく、高くても適正価格として納得して買っていただけるのではないでしょうか。なので、一般の人がお菓子を作ってみることは、巡り巡って製菓業界の活性化と地位向上に繋がると思うんです」

「相手に喜んでもらえることが自分は好き、人生の究極的な目標です。そのうえで、めちゃくちゃお金稼ぎたい(笑)。相手が喜んでくれて、自分たちも儲かる。そういった実績を作っていければ、『厳しい業界だね』っていわれる製菓業界も変えられるんじゃないかと思っています」とネコノメさん。

ネコノメ / NekonoME|Chat LuuME(シャルーメ)
1995年、宮崎県出身、福岡の製菓専門学校卒業後、上京し都内外資系ホテルのペストリー部門に就職。25歳で店を出すことを目標に退職し、独学で菓子作りを続けながら、経営やマーケティングについて学んだ。2018年末にYoutubeチャンネルを開設し、翌年から菓子作りの動画の投稿を開始。夢だったリアル店舗の出店がコロナ禍で不透明になると、2020年から本格的に動画クリエイターの活動に力を入れはじめる。定期的に菓子作りの動画の投稿をするようになると一気にチャンネル登録者数が増え、「NekonoME Cafe【ネコノメカフェ】」は、2022年7月現在23万人を超える。2021年10月には、菓子ブランド「シャルーメ」を立ち上げオリジナル菓子をインターネットで販売している。

ネコノメシェフ Twitter:https://twitter.com/NekonoMECafe
ネコノメシェフ Youtubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCLCiHQ7EbH0kVmgq6ckrIXw/featured
Chat LuuME Twitter:https://twitter.com/Chat_LuuME
Chat LuuME Instagram:https://www.instagram.com/chat_luume/

連載「料理上手になるには」は、シェフレピでレッスンを監修しているシェフたちに、味付けや調理の上手さだけではない、日々の暮らしのなかで心地よい食生活を送っている“料理上手”な人たちについて話してもらう連載企画です。

関連商品:「手作りチョコレート菓子ではじめるお菓子作りの基本

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