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南西フランスの郷土料理のイメージが重なった「鴨のニハリ」に合わせたワインは?

この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。

南西フランス地方の土着品種「タナ」から造られる赤ワイン

鴨肉を主素材として作られた稲田俊輔シェフの「鴨肉のニハリ」味わった時、南西フランスを訪れた際に食べた鴨のコンフィを思い出しました。

もちろんニハリはスパイスをしっかりときかせたインド料理なので違う料理であることは間違いないのですが、ある種の共通点を感じたのです。

料理の主素材である鴨肉をまず意識して、相性の良いエリア、品種のワインをまず連想していきました。その中で頭に浮かんできたのが、フランスの南西地方のワイン。このエリアでは「鴨のコンフィ」という低温の油で鴨をじっくりと煮込んだ郷土料理が有名です。

#1 独特の野生味とうま味

独特の野生味と旨味をもつ鴨肉と豊富なスパイスを使用した料理。これに合わせるワインは、ブドウ品種「マルベック*¹」から造られる南西フランスの赤ワイン「カオール」、もしくは品種「タナ*²」から造られる、こちらも同エリアを代表する赤ワインの「マディラン」が相性が良いと考えました。

#2 スパイスフレーヴァー

今回の料理に使われている多彩なスパイス、コリアンダー、クミン、ターメリック、シナモン、クローヴの要素をポイントに含めて考察。これらはワインでいうところの樽熟成由来のスパイスフレーヴァーに共通します。

#3 赤タマネギや青唐辛子

さらに掘り下げて、赤タマネギや青唐辛子を使用していることを考慮し、より相性が良いのはバスク方面に位置する「マディラン」だと判断しました。こちらのワインは、凝縮したブラックベリーやカシス、そしてクローヴ等のスパイスの香りと風味、香ばしいニュアンスがよりしっかりと感じられ、鴨肉のうま味を引き出すタンニン(渋み)となめらかな酸味を持っています。

ワインペアリングの提案

特におすすめしたい生産者は、南西地方を代表する「アラン・ブリュモン」。この造り手が生み出す「シャトー・モンテュス ルージュ」は、トータルのバランス、料理との格も含めてとても相性が良い、おすすめのワインです。

シャトー・モンテュス ルージュ Château Montus Rouge
生産者:アラン・ブリュモン Alain Brumont
生産者のサイトはこちら ▶ https://www.brumont.fr/
購入はこちら ▶ https://item.rakuten.co.jp/vin2/montusrouge/

*¹マルベック:南西地方で重要な赤ワイン用ブドウ品種。カオールでは「コット」とも呼ばれる。現在はアルゼンチンの主力品種として世界的に有名。

*²タナ:ピレネーの麓原産の品種。「タンニン」の語源にもなったと言われ、渋みを豊富に含むのが特徴。骨格のしっかりとした長期熟成向きのワインを造ることができる。現在はウルグアイの主力品種として認知度が上がってきている。

鴨のニハリ 稲田俊輔シェフ

ニハリは、牛や羊、ヤギ、鶏などの骨付き肉をスパイスで煮込むインドやパキスタンの料理です。スパイスを使っていますが穏やかな味わいが特徴で、現地では朝食として食べられています。本来鴨は使いませんが「もしインド人が鴨を食べていたら」と仮定し、ニハリの定義を抑えながら稲田シェフが創作したオリジナルレシピです。

連載
「料理がさらにおいしくなるワインペアリング~話したくなるペアリングのポイント」
田邉公一/ワインディレクター
シェフレピのメニュー1品に対して合うワインの提案を具体的な商品案内を含めて紹介します。記事内では、料理から導き出せるペアリングの3つのポイントをもとに、田邉さんがワインを提案。「料理と合う理由」を知ることで、実際に料理と一緒に飲んだときの感度が数段あがるはずです。簡潔にポイントがまとまっているからこそ、食卓を囲む人とともにそのポイントを話しながら楽しむことも可能。食事とワインによってさらに会話が進む。そんな豊かな食卓を、ペアリングを通して提案していきます。

Koichi Tanabe
ワインディレクター。ザ・リッツ・カールトン東京開業時よりソムリエを務め、在職中、フランス パリの二つ星レストラン「サンドランス」で研修。その後、フランスへの短期留学を経験し、フランス各地のワイナリーを訪問。レコール・デュ・ヴァン専任講師を経て、2012年 レストラン「L’AS」のオープンと同時に同店のシェフ・ソムリエに就任。

現在は、「タイソンズ アンド カンパニー」「ロワン」「ヘルマナス714」「麻布とさか」「マイアム ワイン」等のレストランやワインショップ、サイト、イベントのワイン、飲料の監修を手掛ける。ワインスクール「レコール・デュ・ヴァン」講師兼ワイン・SAKEディレクター。第6回キュヴェ・ルイーズポメリーソムリエコンテスト優勝。

2022年11月公開の映画「シグナチャー」にソムリエ役として出演予定。2022年5月に、シェフレピのワインアドバイザーに就任した。

【資格】
日本ソムリエ協会認定 ソムリエ
日本ソムリエ協会認定 SAKE DIPLOMA
日本ソムリエ協会認定 SAKE DIPLOMA INTERNATIONAL
WSET Level3 Advanced Certificate
フランス語検定準2級

【経歴】
2005年 第6回 ロワールワインソムリエコンクール ファイナリスト
2007年 第6回 キュヴェ・ルイーズポメリーソムリエコンテスト 優勝
2014年 全日本最優秀ソムリエコンクール クォーターファイナリスト
2019年 SAKE DIPLOMAコンクール 全国セミファイナリスト

田邉さんSNS
Instagram▶︎https://instagram.com/koichi_wine
Twitter▶︎https://twitter.com/tanabe_duvin
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