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羊と野菜の素材自体の凝縮した味をたっぷりと楽しめメインディッシュとしても充分な「水煮羊肉片」に合わせたワインは?

この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。

チリを象徴するブドウ品種「カルメネール」から造られた赤ワイン

水煮羊肉片 (スイジュウヤンロウピエン)」の水煮という料理名から、最初は羊を使用したシンプルなスープ料理をイメージしましたが、実際に作って味わってみると、羊と野菜の素材自体の凝縮した味をたっぷりと楽しめる、メインディッシュとしても充分な存在感を感じる料理だとわかりました。

中国料理であることを前提として考えると、基本的にはやはり中国のワインの中で探すのがベスト。ですが、現在の日本で中国ワインを探すとなると、選択肢の幅が狭まってしまい、置きにいったセレクトにもなりかねない。他の生産国の中で、理論的に当てはまる相性の良いワインがないかを考えることにしました。

#1 薄くスライスした羊肉の香りと味わいとテクスチャー

メインになる羊肉の野生味と脂質、タンパク質。それらの要素を加味して、こちらの料理には、まずタイプとしてはややしっかりとした赤ワインがベストだと考えました。そして薄くスライスしてあることを考慮し、テクスチャーにやわらかさとまろやかさのあるタイプを意識します。

#2 唐辛子のほどよい辛み、ガーリックと生姜の風味

唐辛子の旨辛味、ガーリックや生姜のもつ風味が羊や野菜、スープの味わいに深みを与えているのも大きな特徴。辛みに対してまろやかな甘味で包み込んでくれて、これらの風味に同調性が感じられるワインを探していきます。

#3 パクチーとセロリの独特のフレーヴァー

パクチーとセロリの独特のフレーヴァーは、この料理とのペアリングにおいて外せないポイントとなっています。赤ワインの中でもこの植物的ニュアンスに同調することを念頭におき、「ピラジン*¹」をもつブドウ品種から造られているワインに絞っていきます。

ワインペアリングの提案

田邊さんが実際に作った「水煮羊肉片」。

上記の3つのポイントを加味して最終的に私が選んだのは、チリの「タラパカ・グラン・レゼルバ・カルメネール*²」。豊かな果実と甘苦いスパイス香りに、ほどよいグリーンフレーヴァー、熟した果実のまろやかな味わいが特徴の、チリを象徴するブドウ品種から造られた赤ワインです。

タラパカ・グラン・レゼルバ・カルメネール
Tarapaca Gran Reserva Carmener
生産者 ビニャ・タラパカ Viña Tarapaca
生産者のサイトはこちら ▶https://www.tarapaca.jp/
購入はこちら ▶https://item.rakuten.co.jp/wine-takamura/7804340901613/#7804340901613

*¹ピラジン:正式名称は、IBMP(イソブチルメトキシピラジン)。ピーマンのような香りを発する香気成分。主には、カベルネ・ソーヴィニヨンをはじめとするボルドー系品種にこの成分に由来する香りが感じられます。

カルメネール:フランスのボルドー地方原産の黒ブドウ品種で、かつてはボルドーの赤ワインの補助品種として使用されることが多い品種でした。チリに渡った後、しばらくの間メルロと間違われていた品種で、現在はチリの赤ワイン用品種として活躍しています。

連載「料理がさらにおいしくなるワインペアリング~話したくなるペアリングのポイント」
田邉公一/ワインディレクター
シェフレピのメニュー1品に対して合うワインの提案を具体的な商品案内を含めて紹介します。記事内では、料理から導き出せるペアリングの3つのポイントをもとに、田邉さんがワインを提案。「料理と合う理由」を知ることで、実際に料理と一緒に飲んだときの感度が数段あがるはずです。簡潔にポイントがまとまっているからこそ、食卓を囲む人とともにそのポイントを話しながら楽しむことも可能。食事とワインによってさらに会話が進む。そんな豊かな食卓を、ペアリングを通して提案していきます。

「水煮羊肉片」は、スライスしたラム肩ロース肉を軽く煮込んだ中国・四川省の料理です。郫県(ピーシェン)豆板醤や朝天辣椒(チョウテンラージャオ)などの中国の調味料や食材で辛みと香りを利かせるスープの作り方や、片栗粉をまぶすしてから煮込むことで生まれる独特のつるんとした食感の出し方、熱したオイルを使ってスパイスの香りを立たせる技などを学んでみましょう。

Koichi Tanabe
ワインディレクター。ザ・リッツ・カールトン東京開業時よりソムリエを務め、在職中、フランス パリの二つ星レストラン「サンドランス」で研修。その後、フランスへの短期留学を経験し、フランス各地のワイナリーを訪問。レコール・デュ・ヴァン専任講師を経て、2012年 レストラン「L’AS」のオープンと同時に同店のシェフ・ソムリエに就任。

現在は、「タイソンズ アンド カンパニー」「ロワン」「アフリカ―」「麻布とさか」「マイアム ワイン」等のレストランやワインショップ、サイト、イベントのワイン、飲料の監修を手掛ける。ワインスクール「レコール・デュ・ヴァン」講師兼ワイン・SAKEディレクター。第6回キュヴェ・ルイーズポメリーソムリエコンテスト優勝。

2022年11月公開の映画「シグナチャー」にソムリエ役として出演予定。2022年5月に、シェフレピのワインアドバイザーに就任した。

【資格】
日本ソムリエ協会認定 ソムリエ
日本ソムリエ協会認定 SAKE DIPLOMA
日本ソムリエ協会認定 SAKE DIPLOMA INTERNATIONAL
WSET Level3 Advanced Certificate
フランス語検定準2級

【経歴】
2005年 第6回 ロワールワインソムリエコンクール ファイナリスト
2007年 第6回 キュヴェ・ルイーズポメリーソムリエコンテスト 優勝
2014年 全日本最優秀ソムリエコンクール クォーターファイナリスト
2019年 SAKE DIPLOMAコンクール 全国セミファイナリスト

田邉さんSNS
Instagram▶︎https://instagram.com/koichi_wine
Twitter▶︎https://twitter.com/tanabe_duvin
note▶︎https://note.com/koichitanabe

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